日本の大企業、いわゆる**JTC(Japanese Traditional Company)**には共通した評価制度があります。
それは
- 年功序列
- 終身雇用
- 新卒一括採用
を前提とした人事制度です。
この制度は、高度経済成長期に設計されたものと言われています。
当時は
- 作れば売れる経済が右肩上がりの状況
- 会社が長期成長
- 従業員は1つの同じ会社で働き続ける(転職を前提としない)
という前提がありました。
そのため
若い頃は給料が低くても、長く働けば年齢とともに、自分も優位な立場となる
という仕組みが成立していました。
しかし今、この仕組みは少しずつ問題を抱え始めています。
若い優秀な人ほど不利になりやすい
この制度の一番の問題は
若くて成果を出している人が不利になりやすいことです。
会社に入ってしばらくすると、多くの人が気づきます。
「成果を出していない年上の人の方が自分より給料が高い」
という現実です。
もちろん長く会社に貢献してきた人が評価されるのは理解できます。
しかし明らかに貢献してないにも関わらず年齢という理由だけで給料が自分の方が低い。
- 成果と給与があまり連動していない
- 年齢の影響が大きい
と感じると、どうしてもモチベーションは下がります。
学歴による出世スピードの差
もう一つよく見られるのが
学歴による出世スピードの差です。
例えば現場では
- 高卒で非常に仕事ができる人
- 大卒だけどまだ経験が浅い人、仕事ができない人
というケースがあります。
それでも会社によっては
大卒の方が出世コースに乗りやすい
ということが起きます。
結果として
できる高卒が、できない大卒の世話をしているができない大卒の方が給料は高い
というような逆転現象が起きることもあります。
これは現場の人からすると
かなり違和感のある状況です。
一度昇進するとほとんど降格しない
さらにもう一つの特徴があります。
それは
一度昇進すると基本的に降格しないことです。
よほどの不祥事などがない限り降りるケースはほとんどありません。
その結果、上席や役職などの肩書きと実力が一致しないケース
がどうしても出てきます。
これも現場の不満の原因になりやすいポイントです。
では成果主義にすればいいのか
ここでよく言われるのが
「成果主義にすればいいのでは?」
という考えです。
確かに理屈としては成果を定量的に評価するのが理想です。
しかし現実には、ここに大きな課題があります。
成果を同じ物差しで測るのが難しい
企業の中には様々な部署があります。
例えば
- 営業
- 研究開発
- 管理部門
- 企画
- 現場
それぞれやっている仕事は全く違います。
営業なら
- 売上
- 契約件数
など比較的わかりやすい指標があります。
しかし
- 企画
- 管理部門
- 技術開発
などは成果を数値化するのが簡単ではありません。
つまり会社全体で統一した評価の物差しを作ることが難しい
という問題があります。
完璧な制度は存在しない
結局のところ、人事制度は
会社ごとの歴史や文化の中で作られています。
そのため
- 年功序列
- 成果主義
どちらにもメリットとデメリットがあります。
完全に公平な制度を作ることは、
実はかなり難しい問題です。
個人としてできること
こうした現実を踏まえると、個人としてできることは
制度に期待しすぎないこと
だと思っています。
会社の評価制度は
- 完璧ではない
- 変わるのに時間がかかる
という前提で考える。
その上で
- 自分のスキルを磨く
- 社外でも通用する力をつける
- 資産形成を進める
といった形で
会社への依存度を下げていくこと
が大事だと感じています。