私は新卒で会社に入って、今年で13年になります。
入社した当時、私には一つの明確な目標がありました。
「同期最短で係長になる」
同期より早く成長したい。会社から評価されたい。できるだけ早く上の立場で責任のある大きな仕事をしたい。
そんな気持ちを持って働いていました。
そして約3年前、その目標を実際に達成することができました。
係長になったときは素直に嬉しかったです。
給料が上がったことももちろんですが、それ以上に、「これまでやってきたことを会社から認めてもらえた」という感覚がありました。
今でも、会社で高い目標を持つことに対する考えは変わっていません。
これからも仕事で成果を出し、会社に貢献する。その結果として評価され、より大きな仕事を任せてもらいたいと思っています。
ただ、入社13年、そして投資を始めて5年。
最近、一つ強く感じることがあります。
それは、「会社で出世すること」と「お金持ちになること」は、似ているようでまったく別のゲームなのではないか。ということです。
新卒一括採用は、ほぼ同じスタートラインから始まる
大企業に新卒で入ると、多くの同期とほぼ同じスタートラインに立ちます。
入社時点では、給料も役職もそれほど大きな違いはありません。
そこから仕事が始まり、「あいつは仕事ができる」「あの人は評価されている」「同期の中では昇進が早い」と、少しずつ差がついていきます。
そして数年、10年と経つにつれて、昇進のタイミングにも差が生まれてきます。
私自身も若い頃は、同期の中で自分がどのあたりにいるのかを意識していました。
なぜなら、会社員の評価は絶対評価だけではなく、どうしても周囲との相対比較という側面があるからです。
しかし、ここには一つ大きな特徴があります。
ものすごい成果を出しても、給料はいきなり2倍にはならない
仮に、同期の中に段違いに優秀な人がいたとします。
普通の人の2倍、3倍の成果を出したからといって、
「今年はものすごい成果を出したから、来年から給料を2倍、3倍にします」
とは、少なくとも一般的な大企業ではなかなかなりません。
多くの場合、
一般社員
↓
係長
↓
課長
↓
さらに上の役職
というように、一段ずつ階段を上っていきます。
査定も積み上げです。
もちろん優秀な人ほど早く上がっていくでしょう。
しかし、その差は基本的には徐々に現れます。
これは逆も同じで一度仕事で失敗したからといって、翌年いきなり給料が半分になるわけでもありません。
つまり会社員という仕組みは、上方向にも下方向にも変化が比較的緩やかなのだと思います。
これは決して悪いことではなくむしろ、毎月安定した給与を得られることは会社員の非常に大きなメリットです。
ただ、13年間働いていると、別のことにも気づくようになりました。
先輩を見ると、自分の将来の給料がある程度見えてくる
私の周りには、尊敬できる優秀な先輩もいます。
仕事ができて責任ある仕事を任されており、会社からも高く評価されている。
若い頃は、そんな先輩を見て、「自分もいつかこうなりたい」と思っていました。
ただ、入社して13年経った今、違う見方もするようになりました。
それは、「仮に自分が順調に出世して、この先輩のようになれたとしても、将来の給料はだいたいこれくらいと想像できる」ということです。
会社の給与体系の中にいる以上、将来の収入にはある程度予測可能な範囲があります。
係長になればこのくらい。課長になればこのくらい。さらに上に行けばこのくらい。
もちろん実際にはさまざまな要因がありますが、まったく想像できない世界ではありません。
私自身、係長になった直後は給料がそれなりに上がったので、とても嬉しかったです。
ところが、それにも次第に慣れてきます。
最初は、「こんなにもらえるようになった」
と思っていた金額が、いつしか毎月もらって当たり前の金額になる。
そこで私は、お金について別のことを考えるようになりました。
その頃、5年前に蒔いたタネが育っていた
私は会社員13年目ですが、投資を始めたのは約5年前です。
当然、最初は小さな金額からのスタートでした。
給料と比べれば、投資から得られる利益なんて微々たるものでした。
ところが5年間続けていくと、少しずつ景色が変わってきました。
給料から投資へ回す。配当金が入る。さらに投資する。株価が上がる。また給料から投資する。
これを繰り返しているうちに、資産そのものが雪だるまのように大きくなっていきました。
そして現在では、配当金も年間約120万円になっています。
もちろん株式投資ですから、評価額は上がることもあれば下がることもあります。
しかし資産規模が大きくなったことで、月によっては評価損益の変動額が自分の給料を上回ることさえあります。
自分自身は、その月にいつもと同じように働いている。それでも、保有している資産の価値がそれ以上に動く。
この経験をするようになって、私は強く意識するようになりました。
労働から得るお金と、資産から得るお金では、成長の仕方が違う。
給料は「階段」、資産は「複利」で成長する
会社員としての収入は、イメージとしては階段に近いと思います。
昇給する。昇進する。また昇給する。一段ずつ上がっていきます。
一方、資産形成は少し違います。
自分が働いて投資した100万円が、翌年以降も市場に残り続けます。
さらに翌年、新しく投資する。そこから配当が生まれる。その配当も再投資する。
そうして、自分だけではなく、それまでに積み上げてきた資産も一緒に働くようになる。
ここが労働収入との大きな違いだと感じています。
現時点では、金額の絶対値でいえば、当然ながら私にとって給料の方が大きいです。
会社員として働くことが、今も最大の収入源です。
ただし、私が注目しているのは「現在の金額」ではなく「成長率」です。
13年間の給料の伸びと、5年間の資産の伸びを自分自身で経験して、
給料よりも資産から得られるお金の方が、成長する余地が大きいと実感するようになりました。
出世競争と資産形成では、そもそもルールが違う
ここで私は、会社員と資産形成は「別のゲーム」だと考えるようになりました。
会社員の世界では、評価 × 昇進 × 給与というルールがあります。
そして同期や同僚との相対的な位置も少なからず関係します。
一方、資産形成では、入金額 × 運用期間 × リターン × 複利によって結果が変わってきます。
そこでは、「同期のA君が先に課長になった」
ということは、自分の資産形成には直接関係ありません。
重要なのは、自分が稼いだお金を、どれだけ早く、どこに置いたか。
です。
同じ会社に入り、同じような給料をもらっている二人でも、その後のお金の置き場所が違えば、10年後、20年後の資産は大きく違ってくる可能性があります。
一人は給料のほとんどを消費する。
もう一人は給料の一部を毎月資産へ変えていく。
会社の中ではほとんど同じポジションでも、会社の外に持っている資産には大きな差がついているかもしれません。
だから、会社で出世している人=お金持ちとは限らないのだと思います。
だからといって、出世に意味がないわけではない
私は、「出世なんて意味がない」とはまったく思っていません。
私はこれからも会社で高い目標を持って仕事をしたいと思っていますし、より大きな仕事を任せてもらえることにも魅力を感じます。
そして結果として昇進して給与が上がれば、資産形成にもプラスになります。
例えば、
仕事を頑張る
→ 評価される
→ 給与が増える
→ 投資できる金額が増える
→ 資産が増える
→ 資産から得られる収入も増える
という好循環を作ることができます。
だから私が考えているのは、「労働か資産か」ではなく、「労働+資産」です。
会社員として働きつつ、自分がこれまで働いて作ってきた資産にも働いてもらう。
この二つを同時に育てていきたいと思っています。