日本は、なんとなくお金の話がしにくいですよね。
給料の話はタブー。
投資の話は胡散臭い、怪しい。
資産の話はいやらしい。
だが、これは本当に“国民性だけの問題”なのでしょうか。
私はそうは思いません。
これは文化ではなく、歴史と社会構造の結果だと考えています。
① 銀行に預けていれば増えた時代
1970〜80年代、日本の定期預金金利は5〜7%ありました。
バブル期にはそれ以上の金利もありました。
給料を銀行に預けておくだけで、資産は自然に増えていったのです。
お金を「運用」する必要はありませんでした。
リスクを取る理由もありませんでした。
つまり日本は長い間、
お金を深く考えなくてもよい社会だったのです。
しかし現在はどうでしょうか。
低金利が続き、預金はほとんど増えません。
それでもその思考だけが、昔の時代のまま取り残されています。
② 株式投資は遠い世界だった
今はスマホで数秒あれば株が買えます。
しかし昔は違いました。
証券会社に電話をし、
高い手数料を払い、
限られた情報の中で売買をしていました。
株式投資は一部の人のものであり、
多くの会社員にとって現実的な選択肢ではありませんでした。
だからこそ、投資は文化として広がらなかったのです。
③ 教育の設計思想
戦後の日本は、「良い会社に入り、安定した給料を得て、消費する」
というモデルで設計されてきました。
作れば作るほど売れる時代の高度経済成長期において、これは正解でした。
- 終身雇用
- 年功序列
- 右肩上がりの経済
働けば働くほど報われる社会だったのです。
しかしこのモデルは、
“労働者としての最適解”は教えてくれましたが、
“資本を持つ視点”は教えてくれませんでした。
ここに、日本がお金の話を敢えてしなかったのではないかと考えています。
(最近は、前提条件が変わったため国税で生活を賄うことが厳しくなり、自分自身で老後資金を確保するように変わってきていていますが。)
④ 労働者1.0の限界
ここで解決の方向性について話す前に、非常に参考になる表を紹介します。

これまでの日本は、いわば「労働者1.0」の国でした。
- 他人に動かされる
- 自分の時間を売る
- 投資はしない
それで十分だった時代があったのです。
しかし今は違います。
- 給与の伸びは限定的
- 経済成長は鈍化
- 企業も永遠ではない
同じ働き方のままでは、資産は増えにくい時代になりました。
⑤ 労働者2.0という進化
重要なのは、いきなり資本家になることではありません。
「労働者2.0」になろうと意識して小さくても少しでも良いから行動することです。
労働者2.0とは、
・他人に動かされるのではなく、自分で動くこと
・時間を売るだけでなく、才能を磨くこと
・自分の部署だけでなく、業界や顧客を見ること
・投資しないのではなく、長期投資を始めること
つまり、
“労働だけの人”から
“労働+資本のハイブリッド人”へ進化するということです。
⑥ なぜ今、労働者2.0なのか
日本がお金の話をしなかったのは、
考えなくても生きていけたからです。
しかし今は違います。
考えないこと自体がリスクになります。
物価上昇、円安など環境は刻々と変化します。
私は会社員ですが、同時に株主でもあります。
給料を受け取りながら、
企業の利益の一部も受け取る立場です。
この視点を持つだけで、
働き方も、ニュースの見方も、経営の理解も変わります。
結論
日本人がお金の話をしないのは、
奥ゆかしい性格だからではありません。
歴史的に、その必要がなかったからです。
しかし時代は変わりました。
これからは、会社員をやめるのではなく、
労働者2.0へ進化すること。
時間を売るだけでなく、学び、少しでも良いので投資して結果を振り返る。
その行動の積み重ねが、ある日すごいところに行く再現性の高い方法だと考えています。