お金の本はたくさんある。
節約術、投資方法など様々
でも『アート・オブ・スペンディング・マネー』は、
**「どう使うか」**に真正面から向き合った、少し珍しい一冊だった。
読後の感想を一言で言うなら、
お金に振り回される側から、使う側に戻してくれる本
「自分を基準にする」という、いちばん難しいこと
本書でいちばん刺さったのは、
**「自分を基準にしろ」**というメッセージ。
他人と比べ始めた瞬間、勝負は終わる。
なぜなら、
- 上を見れば、必ずもっと金持ちがいる
- 比べ続ける限り、満足は一生こない
SNSを開けば、
「高級車」「タワマン」「FIRE達成」
いくらでも“上”が流れてくる。
ステータスにいくらお金を使ってもキリがない。
他人基準のお金の使い方は、
静かに自尊心を削っていく。
この本は、それをはっきりと言葉にしてくれている。
「自分が何に価値を感じるか」だけを見ろ
合わなければ、やめていい
もう一つ、気持ちが軽くなった考え方がある。
合わないものは、すぐにやめていい
これはモノやサービスだけでなく、
本ですら途中でやめていいと言ってくれる。
読み切らなければ損、
最後まで使わなければもったいない。
そんな“呪い”に、
どれだけ時間とお金を奪われてきただろうか。
実際、いろいろ試してみないと
「自分に合うかどうか」なんて分からない。
お金は、失敗込みで使ってこそ意味がある
この考え方は、
支出を「経験」に変えてくれる。
お金は自由をくれる。でも幸福を保証しない
本書は、お金の効用を過大評価しない。
- お金は自由な時間を増やしてくれる
- 嫌なことを避ける選択肢をくれる
これは間違いない。
でも、
お金がある=幸せ
ではない。
むしろ、
「お金があるのに満たされない」状態ほど、
やっかいなものはない。
お金持ちが鬱や自殺をする例など山ほどある。
無名の金持ちが最も幸せになれる可能性が高いのではと考えさせられた。
お金はあくまで道具であって、
ゴールではない。
「貯めること」が目的になった瞬間、ズレ始める
資産形成をしていると、
いつの間にか陥りがちな罠がある。
お金を貯めること自体が目的になること
数字が増えるのは楽しい。
だが、増やすことだけに集中すると、
- 何のために貯めているのか
- いつ使うのか
が、ぼやけていく。
本書は静かに釘を刺す。
お金は使ってこそ、意味を持つ
使わない前提の資産は、
ただの数字だ。
読後に残ったのは「安心感」
この本を読んで、
「もっと稼がなきゃ」「もっと貯めなきゃ」
というお金のために働くという気持ちが、少し薄れた。
代わりに残ったのは、
- 自分は何に幸せを感じ、何にお金を使いたいのか
- 何に使わなくても平気なのか
それを今後しっかりと考えていこうと思った。