図:2024年9月~2025年8月の1年間にdodaサービスに登録した人のうち、20歳から65歳まで約60万人の年収データの中央値と全国の平均値



出所:doda
「日本人の平均年収は〇〇万円です」
こんなフレーズ、ニュースやネットで一度は見たことがありますよね。
でもこの数字を見て、
- 「自分、平均以下だ…」と落ち込んだり
- 「平均くらいはもらってるから安心」と思ったり
していませんか?
実はこの平均値と似た中央値いう言葉、かなりややこしく感じられているかもしれませんがしっかりと抑えておくと、世の中の情報に惑わされずに冷静に考えられると思います。
平均値と中央値、まずは超シンプルに
まず言葉の整理から。
平均値(へいきんち)

みんなの年収を全部足して、人数で割った数字。
中央値(ちゅうおうち)

年収を低い順に並べたとき、ちょうど真ん中にくる人の年収。
この2つ、似ているようで意味は全然違います。
| 指標 | 特徴 | 向いているケース |
| 平均値 | 全データの影響を受ける。外れ値(極端な値)に弱い。 | 全員のテストの点数、身長の平均など |
| 中央値 | 外れ値に強く、実態に近い。 | 世帯年収、貯金額、不動産価格など |
ポイント
例えば年収1億円の人が1人混じると、平均年収は一気に跳ね上がりますが、中央値はほとんど動きません。そのため、「ごく普通の人の感覚」を知りたいときは中央値がよく使われます。
日本の年収分布を見てみよう
先ほどの図を見ると、こんな事実が分かります。
- 平均値:429万円
- 中央値:384万円
この時点で、すでにズレてますよね。
しかも年収分布を見ると…
- 300〜400万円未満:31.3%(最多)
- 400〜500万円未満:21.8%
- 300万円未満も含めると、半数以上が400万円未満
つまりこういうことです。
👉 「真ん中の人」は384万円なのに、一部の高収入層が平均値をグッと押し上げている
なぜ平均値は“高く見える”のか?
理由はシンプル。
年収1,000万円超の人たちの存在です。
年収分布の右端(700万、800万、1,000万以上)を見ると割合は少ない。
でもこの少数の高収入層が、平均値を一気に引き上げます。
極端な例を出すと👇
- 9人が年収300万円
- 1人が年収3,000万円
この場合の平均年収は 570万円。
でも、9割の人は300万円です。
これが平均値の誤解を生みやすいところ。
「平均以下=負け」ではない
平均年収429万円より下だからといって、
- 仕事ができない
- 人生に失敗している
なんてことはまったくありません。
なぜなら、
日本で一番“多い層”は300〜400万円
だからです。
つまり、中央値の384万円前後こそが「実感としての普通」に近いと言えます。
年収で大事なのは「どの数字を見るか」
年収を見るときは、平均値と中央値の見方はこのように考えるべきです。
- 全体像を知る → 平均値
- 自分の立ち位置を知る → 中央値
- どの程度か → 分布(何%いるか)
平均値だけ見て一喜一憂するのは、
身長の平均を見て「自分は低い…」と悩むのと同じくらい意味がありません。
まとめ:平均値より、真ん中を見よう
最後にまとめです。
- 平均年収429万円は「一部の高収入層」に引っ張られている
- 実際の真ん中(中央値)は384万円
- 日本人のボリュームゾーンは300〜400万円
- 「平均以下」は普通。むしろ多数派
数字は事実ですが、どう読むかで心の持ち方、向き合い方は変わります。
平均に振り回されず、冷静に見ることが大切です。