株式市場には、
人の感情がそのまま数字になる指標がある。
それが、VIX指数だ。
別名、
恐怖指数(Fear Index)
名前からして、もう只者ではない。
VIX指数って、何を見ているの?
VIX指数は一言で言うと、
今後30日間、株価がどれくらい荒れそうか
を示す指標。
S&P500のオプション価格を使って計算されており、
- 将来の値動きが激しそう → VIX上昇
- 将来も穏やかそう → VIX低下
つまり、不安が大きいほど、VIXは跳ね上がる。
具体的に過去のVIX指数の月足チャートを見てみよう

(出所:Trading View)
リーマン・ショック時の2008年に過去最高値、2002年のITバブル崩壊時、2020年のコロナ・ショック時などにVIX指数が大きく上昇したことが分かる。
株式市場が大きく下落する局面をショックなどと名付けることがありますが、代表的なショック時のVIX指数は40超を超えるほど急騰している。
数字の目安|このラインを覚えておく
VIXはだいたい、次のように読める。
- 10〜15:市場は超平和
- 15〜20:平常運転
- 20〜30:不安が広がり始める
- 30超:パニックゾーン
- 40超:歴史に残るレベル
ニュースで「VIX指数が急騰!」と聞いたら、
「あ、市場が相当ビビってるな」
と理解すればOK。
VIXが上がると、何が起きる?
VIXが上がると、だいたいセットで起きるのがこれ。
- 株価は下がりやすい
- ボラティリティが急拡大
- ネガティブニュースが溢れる
SNSも、テレビも、
急に不安ワードだらけになる。
でも、ここで大事な視点がある。
VIXが高い=「買ってはいけない」ではない
初心者がやりがちな勘違いが、
VIXが高い=危険だから逃げる
だ。
確かに短期では荒れる。
でも長期投資家にとっては、
VIX高騰=安く買える可能性が高まる
場面でもある。
実際、
- コロナショック
- 金融危機
- 急落局面
こうした場面では、
VIXは必ず跳ね上がっている。
長期投資家にとってのVIXの使い方
VIXは、売買のサインではない。
心を整える指標だ。
- VIXが高い →「今は異常事態」
- VIXが低い →「市場は油断している」
これを知っているだけで、
「自分だけが怖いわけじゃない」
と冷静になれる。
VIXは「市場の体温計」
株価は、結果。
VIXは、感情。
VIX指数は、
市場全体が熱を出しているのか
平熱なのか
を教えてくれる、体温計のようなものだ。
まとめ|VIXを見て、深呼吸する
暴落時にVIXを見ると、
数字が異常に跳ね上がっている。
その瞬間、こう思えばいい。
「ああ、今はみんな怖がってるな」
それだけ分かれば十分だ。
売買を急がない。
ルールを崩さない。
淡々と続ける。
VIXは、相場を見る目ではなく、
自分の心を落ち着かせるための指標。
今日も相場は動く。
VIXも動く。
でも、
長期投資家のスタンスは、変わらない。
補足|日本版「恐怖指数」日経VIとは?
VIXがアメリカの恐怖指数なら、
日本にも同じ役割を持つ指標がある。
それが、**日経VI(ボラティリティ・インデックス)**だ。
一言で言えば、
日経平均が、これからどれくらい荒れそうか
を数値化したもの。
日経VIは何を見ている?
日経VIは、
- 日経平均株価のオプション価格
- 将来30日程度の値動き予想
をもとに算出されている。
仕組みはVIXとほぼ同じ。
違うのは、
対象がS&P500か、日経平均か
それだけだ。
数字の目安|これくらいを覚えておく
日経VIも、だいたい次の感覚でOK。
- 15前後:市場は落ち着いている
- 20前後:やや警戒感
- 25超:不安が強まる
- 30超:日本株もパニック状態
ニュースで
「日経VIが急上昇」
と聞いたら、
「日本株市場も相当ビビっている」
という理解で十分。
日経VIが上がるとき、日本株はどうなる?
日経VIが跳ねる局面は、だいたい決まっている。
- 日経平均の急落
- 円高進行
- 海外市場の混乱
- 金融政策のサプライズ
日本株は特に、
海外要因に引っ張られやすい
そのため、
VIX上昇 → 少し遅れて日経VIも上昇
という展開もよく見られる。
日本株投資家にとっての日経VIの使い道
日経VIも、
売買のシグナルではない。
「今は平常時か、異常時か」
を判断するための指標だ。
- 日経VIが高い → 無理に動かない
- 日経VIが低い → 楽観に酔いすぎない
特に日本株は、
下がるときは一気
上がるときはゆっくり
この性格を持つ。
だからこそ、
日経VIで空気感を把握する意味は大きい。
VIXと日経VI、両方見ると分かること
VIX指数は、市場の懸念材料を織り込むため、米国株と連動性の高い日本株の日経平均VIとも以図のように連動性が高い。
VIX指数1つを見ておけば、米国株と日本株のリスクコントロールにも有効

(出所:株式会社ストックブレーン「恐怖指数 日経平均比較チャート」)
- VIX上昇・日経VI低下
→ 海外だけが荒れている - 両方上昇
→ 世界的リスクオフ - 両方低水準
→ 市場は油断気味
この2つを並べて見るだけで、
「今、どこが震源地なのか」
が見えてくる。